光合成の光飽和と遮光資材による温度上昇の抑制 ーホウレンソウ栽培の深い話ー

本日、ホウレンソウの最後の出荷を迎えました。
今日は、高温環境下のホウレンソウ栽培に関する深い話を...
冬蒔きに比べて、葉は薄く、姿もひょろひょろと成長してきたホウレンソウ。少しでもましなものにする方法が一つだけあるよ、と教えていただいたのが上の写真。ある程度成長した段階で寒冷紗のサイドを常時開放し、天井に銀色の遮光資材をかけ、植物体にあたる光量を抑え、植物体の温度上昇を抑制する方法です。これにより、ホウレンソウがゆっくりじっくり育つとのことです。
ここで、なんで??なんで??が始まる、わたくし。
光の入る日中に、遮光していいんだべか??光合成に必要な光までも遮っていいんだべか?さっそく岡安先生に食いつきました。「うん、それは光合成の光飽和という考え方だね」光合成に必要な光量は、作物により異なり、限界点がある。それを超える光量が気孔に当たったとしても、同化産物は多くはならないとの事でした。それが「光飽和」という概念です。つまり、既に飽和点に達する光量が得られていれば、他の生育条件を優先する為に光量を犠牲にしても構わないということです。また、光合成に必要な植物体の適温はそれ以上でも以下でも、光合成は最大化されません。
すると、このホウレンソウの事例で考えるべきは、光の強さと植物体の温度。強い日差しのもと、気温はぐんぐん上がっていきます。光合成に必要な光の強さはもう十分に得られている、そうすると、次は植物体の温度上昇を抑えなければなりません。そう、とるべき対策は「遮光」となるのです。この場合、天井に遮光資材を掛ける事により光量を少なくし植物体の温度上昇を抑え、さらにサイドを開ける事により通気性を高める(湿度を下げる)事で生育環境を整えてやるのです。

そう、テキストにはこう書いてあります。「遮光は、播種時の地温の低下、土壌水分の保持に有効で、発芽揃いをよくする」なるほど、高温時の播種では、播種から発芽まで、遮光資材を掛けてやると発芽が揃う可能性があるということか。ホウレンソウの発芽適温は15〜20℃であり、4月末時点ではそれを上回っている事でしょう。「また、ホウレンソウの種子は吸水性の高い果皮に包まれているため、高温下の多水分条件では発芽不良を起こす可能性がある」なーる...遮光資材はすごい。なにも遮光だけじゃない。

とても深いです。ボケーっっと口開けて、今日も暑いなぁ、君も暑そうだねぇ♪水浴びする?と話しかけていたのですが、ホウレンソウにとっては、光を抑えてもらう事の方がうれしかったようです(^^)分かってないですね、えぇ。「あぁ、高橋さんは僕の気持分かってくれないなぁ。日差しが強くて暑いなあ!」と怒っていた事でしょう。。。ゴメンナサイ。