リウマチの方の不安を安心に変える生命保険 ー先進医療特約は必要かー

リウマチと診断された後で、生命保険商品の購入をご検討の方へ。

生命保険会社によっては、その病名のために購入できるか否かグレーのところがあるようです。

そして多くの保険会社が付加する「先進医療特約」、リウマチの方はこれを付けるべきかについて考えてみます。

リウマチの方の不安を安心に変える生命保険 ー先進医療特約は必要かー

 

1. 先進医療と特約

先進医療 特約 coop共済

保証が手厚く掛け金が安いcoop共済

各生命保険会社が販売する商品につける特約の一つに、先進医療特約がありますよね。そもそも先進医療とは「厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、保険給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養」とされています(厚労省「🔗先進医療の概要について」)。平成29年5月1日現在で103種類、その費用は医療の種類や病院によって異なりますが、全額自己負担することとなります。具体的な数字を次に挙げてみました。

【総医療費100万円の内、先進医療の費用が20万円】

  • 先進医療に係る費用20万円は、全額患者負担
  • 80万円分については、保険給付が56万円(7割)、自己負担24万円(自己負担3割)→ 自己負担3割の部分については、高額療養費制度が適用されます。

先進医療に係る自己負担額20万円を穴埋めをしてくれるのが、先進医療特約ということになりますよね。上の画像のcoop共済では「先進医療共済金」として自己負担部分を全額穴埋めしてくれますし、場合によっては「先進医療一時金」が支払われます。そしてこの2つを合わせた支払限度額は1,000万円までとなります。月々の掛け金はわずか100円、缶ジュース代よりも安い金額で安心が得られるのは魅力ですよね。

しかし、そもそもリウマチという病気に先進医療はあるのでしょうか?

厚労省のHPによると、「慶應大学病院リウマチ内科外来通院中または入院中」の患者さんが対象となる1種類の治療だけのようです。

 

2.リウマチの先進医療(出典;厚労省 🔗先進医療の各技術の概要

生物学的製剤 注射 リウマチ

リウマチの痛みを止めるオレンシア皮下注125mg

【先進医療技術名】;ヒドロキシクロロキン療法

【適応症】;関節リウマチ(既存の合成抗リウマチ薬による治療でDAS28が二・六未満を達成できないものに限る。)

【技術の概要】;ヒドロキシクロロキンはもともと抗マラリア薬として開発されたが、1950年代から膠原病や関節リウマチに対して、本邦を除く諸外国では標準的治療薬として汎用される極めて有効性・安全性の高い薬剤である。メトトレキサート、サラゾスルファピリジンとの併用療法は生物学的製剤に匹敵する高い治療効果が大規模臨床試験で報告されていること、高額な生物学的製剤と比して約10分の1程度の安価であることから、患者面からも医療経済面からも必要性は高い。特に日本の現状では、既存の抗リウマチ薬で効果がない場合生物学的製剤が適応となるが、経済的な理由で治療を断念する患者も多く、ヒドロキシクロロキンの追加、併用は生物学的製剤導入前の有用な治療となりうる。

本試験は、慶應大学病院リウマチ内科外来通院中または入院中で、生物学的製剤治療の適応となりうる既存DMARD治療で寛解非達成患者を対象とし、ヒドロキシクロロキンの内服を追加併用し、24週時有効性、安全性を当院におけるヒストリカルコントロールと比較検討する。投与量は、日本人の体格とSLEにおける承認用量を勘案して、欧米での添付文書上の用量400-600mg/日よりも減量し、200-400mg/日と設定することで網膜症をはじめとする副作用回避に配慮する。

 

3.リウマチの方に先進医療特約は必要か

リウマチ メトトレキサート 薬

リウマチ治療のアンカードラッグ「メトトレキサート」

日本のリウマチの治療法は、メトトレキサートが治療のベース(アンカードラッグ)となり、さらに生物学的製剤を併用することが一般的な治療法となっていますよね。生物学的製剤は薬価も高く患者さんの経済的な負担は大きいものであるといいます。この先進医療は、生物学的製剤に匹敵する効果が見込めるヒドロキシクロロキンを投与することで、生物学的製剤と同等の効果を得、かつ経済的負担を軽減しようとするものであるようです。

しかし記述にもありますように、「慶應大学病院リウマチ内科外来通院中または入院中」の方が対象となりますよね。すべてのリウマチの患者さんが対象というわけではありません。ここからも、現時点ではリウマチに対する先進医療はほぼ皆無と言えそうですよね。逆に言えば、治療費用さえ出すことができれば、生物学的製剤を投与することにより克服されつつある病気であるという見方も可能なのでしょうか。経済的な負担は大きいですが、確実に治療法は進歩しているようです。いつか経済的負担の少ないヒドロキシクロロキンが広まる時が来るかもしれませんよね。

 

最後に…

ここまでの長文をお読みくださいまして、本当にありがとうございます。

このように考えると、リウマチという病気のための先進医療特約は、現時点ではあまり有用ではないようです。それよりは他の病気にかかった場合を考え、どのくらいの値段で特約をつけることができるのかを考えた方が良さそうですよね。そしてそれ以前に重要なのは、告知の時点でリウマチであることが壁にならないかということですよね。

以上、
「リウマチの方の不安を安心に変える生命保険 ー先進医療特約は必要かー」でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。