リウマチの方が住み慣れた家で快適に過ごすための住宅改修 4つのポイント

在宅でリウマチの治療をしている方で、自宅の不便さを感じる方へ。

「扉が重い…段差が怖い…手すりがあれば…」など住み慣れた家で暮らしていくには、ここをこうしたい!という思いがありますよね。

本記事では「リウマチの方が住み慣れた家で快適に過ごすための住宅改修 4つのポイント」と題し、国の介護保険制度を利用した「住宅改修」制度をご紹介いたします。

リウマチの方が住み慣れた家で快適に過ごすための住宅改修 4つのポイント

 

1.まずは介護保険の申請をする

介護保険 被保険者証 認定証

公的保険である国の介護保険制度

保険をきかせて住宅改修を行うには、要介護認定(要支援1・2、要介護1〜5)を持っていることが条件です。ご自身が介護保険を申請したほうがいいのか、主治医に相談することが入り口となるようです。認定を受けるためには主治医の「意見書」が必要となります。日常生活で何が困っているのか、困っていることをどのように解決したいのかを主治医に伝え、

  • 介護保険制度を使う意思を伝える
  • 意見書を書いてくれるよう頼む
  • OKなら、改めて市町村の介護保険担当部署から意見書作成依頼が届くことを伝える
  • 40歳から64歳までの方の場合は「特定疾病に該当している場合に申請ができるようですので、意見書への記入をお願いします」と伝える

次に「(病院にかかる時の)保険証」と「主治医の所属する病院名と主治医名(メモ書きで可)」を持参し、市町村の窓口で新しく介護保険を申請する旨を伝えます。申請が終わると主治医あてに意見書の作成依頼が送られ、意見書が出来次第、市町村へ返送されます。そして同時に、市町村が行う「訪問調査」を受けることになります。生活の場が自宅の場合は自宅に、入院中であればその病院に伺って本人の心身の状況と介護の状況について調査員が詳しく聞き取りをします。意見書と調査票が揃うと全国共通の介護保険システムの中で一次判定され、判定された内容をもとに「介護認定審査会」が開かれます。一次判定の内容が審議され、要介護区分が決定、結果が送られてきます。

 

2.ケアマネージャーへ相談する

住宅改修 パンフレット 住宅改修費

改修が必要な理由をケアマネに伝える

要介護認定が届いたならば、ご自身が「要支援」か「要介護」かを確認します。「非該当」となっていれば、介護保険を利用した住宅改修はできません。工事費用は全額自費となります。要支援ならば、お住い地域の中学校区ごとに置かれている地域包括支援センターのケアマネージャーさんへ、要介護ならば居宅介護支援事業所のケアマネージャーさんに住宅改修の相談をします。

相談の時には、

  • 自宅のどの部分に対して困っているのか
  • 生活の動線はどうなっているのか
  • 最低限度、どう直したいのか
  • 自分以外の家族はどう考えているのか

を伝え、実際にケアマネージャーさんに自宅を見てもらうことがお薦めのようです。中には工事業者さんも立ち会い、改修の相談に乗ってくれることもあるようです。住宅改修の種類には次のようなものがあります。

  • 手すりの取付け → 浴室・トイレ・廊下・階段・屋外の手すりも可能
  • 段差、傾斜の解消(これに伴う転落防止柵などの設置を含む)→ 浴室・トイレ、部屋間の段差をなくす
  • 滑りの防止、移動の円滑化のための床材または通路面の材料の変更 → 浴室の床材変更など
  • 引き戸などへの扉の取替え(取替えよりも安価な場合は新設も可)
  • 扉の撤去 → 空間の仕切りを無くして移動をスムーズにしたい場合など
  • 洋式便器等への便器の取替え(便器の位置・向きの変更を含む)→ 和式から洋式への変更など
  • 上記の改修に伴って必要となる工事(手すりの取付けのための下地の補強など)

 

3.住宅改修の費用負担

ドアノブ レバー 取り替え

住宅改修の対象となるドアノブの変更

ご自身が改修されたい内容が該当するのか確認する必要があります。また、住宅の新築時に行った工事については保険がきかないようです。そして改修を行う際には、改修が必要なことを「理由書」の中に書いてもらわなければなりません。「なぜその改修が必要なのか?」「現在の自宅の環境はどうなのか?」「家族の支援はどうなのか?」その改修が本当に必要かどうかを吟味して絞りこむこと、そしてついでだからと「無駄な改修」はしないことが重要であるといいます。

それには「工事総額20万円まで」という介護保険がきく限度があるためです。1回の改修につき20万円ではなく、その自宅に対して何度改修をしても20万円までという制限があります。20万円を越した部分については、10割負担となります。要介護認定を持っている方は、基本的に1割か2割負担ですので、工事総額20万円の見積もりに対しては、自己負担2万円か4万円、30万円の見積もりに対しては、自己負担12万円か14万円となります。

20万円満額を使い切った場合でも、リセットされる場合が2つあります。要介護認定の区分が3段階上がった時(例えば、要介護1から要介護4にあがった時など。また、要支援2と要介護1は同じとみなします)、そして転居などにより住所が変わった場合です。この時に保険がきく限度が20万円に戻ります。もちろん、前回の改修費用が20万円以下だからといって、残りの額を足すことはできません。

 

4.事前申請、着工、事後申請

カフェ 店内 ランプ

保険給付の対象となるかの確認が必要

ケアマネージャーや業者と話し合いが終われば、市町村の介護保険担当窓口に事前申請を行い、介護保険がきく改修工事であるかの審査を受けます。これは工事業者さんが申請に行くことが多いようです。審査が通れば、着工となります。事前の申請は、基本的に着工の3日前までに済ませるようです。工事当日、当初予定していた工事内容が変わる場合(手すりを取りつける向きが変わった!工事の面積が変わった!セメントの量が変わった!など)は、すぐに現場から介護保険担当窓口に電話を入れ、続行するのか否か、事前申請を修正するのかどうかを確認しなくてはいけないようです。

工事が終了したら、業者さんに2通りの方法で代金を支払います。ひとつは工事総額を業者に支払い、事後申請が終わった後で介護保険がきく費用(8割か9割)を市町村から受け取る方法(償還払い)と、初めから自己負担部分(1割か2割)だけを業者さんに支払う方法(受領委任払い)があります。初めから自己負担部分だけを支払うには、工事してくれた業者さんが市町村の講習を受けた登録業者であることが条件です。

支払いが済めば、市町村の介護保険担当窓口に事後申請を行い、工事は予定どおり行われたか、見積もりと領収書の金額はあっているかなど、工事内容の確認を受けます。この事後申請も工事業者さんが行くことが多いようです。適正と認められれば、残りの8割か9割が後日、本人ないしは業者さんの口座に振り込まれます。

屋外 手すり 住宅改修

最も多い手すりの取り付け

最後に…

ここまでの長文をお読みくださいまして、本当にありがとうございます。
本記事では「リウマチの方が住み慣れた家で快適に過ごすための住宅改修 4つのポイント」と題し、

  • まずは介護保険の申請をする
  • ケアマネージャーへ相談する
  • 住宅改修の費用負担
  • 事前申請、着工、事後申請

4つをご紹介しました。自宅の構造で何かお困りの方、改修する内容が決まっているならば一度は使ってみたい制度の一つではないでしょうか。

制度を使わずとも、ご自宅を立てた際のメーカーさんや工務店さんに相談して、アフターフォローとして住宅改修を検討するという方法もあります。親切なメーカーさんであれば、外壁塗装や防水工事などリフォームの一環としてやってくれるところもあるかもしれませんが、大手のメーカーさんは建売や分譲がメインとなるため、あまり熱心ではないようです。その一方で、地元の大工さんなどを抱える業者さんは、介護保険の住宅改修を熟知されており、数多く手がけているようです。

もちろん、自宅の改修が必要な状態になるまでリウマチがひどくならないことが一番なのですが。そうなる前に薬で抑え込むことの方が重要ですよね。

以上、
「リウマチの方が住み慣れた家で快適に過ごすための住宅改修 4つのポイント」でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。