炎にありがとう

週末に頻繁にキャンプへ出かける方で、焚火の炎をこよなく愛する方へ。

人類が火のおかげで生きてこられたことへの理解が深まれば、焚火への思い入れや大自然への畏敬の念が一段と強くなりますよね。

本記事では「炎にありがとう」と題し、3つのありがとうをご紹介いたします。

炎にありがとう

 

1.身を守るための炎にありがとう

焚き火 野宿 野営

暖をとる旅人たち

今のように住居や着る物が発達していなかった時代には、火は外敵や天候の変化から身を守るための貴重な熱源でしたよね。大昔、人類が洞窟や竪穴式住居で生活していたころの痕跡からは、焚火の跡が数多く見つかっています。暗い夜に、夜行性の獣の襲撃から身を守るため、また雨や雪などの悪天候から体温を保持するための貴重の熱源でした。なによりもまず、「火ありき」であったのです。

これは生活が豊かになった現代においても、キャンプなど旅に出かけたときによくわかりますよね。山の中で雨を避けるために雨宿りをし、冷えた体を温めるのに焚火をしたりと、暖をとるための火は不可欠です。奥深い山の中でテントを張ってキャンプをするとき、火があるのとないのとでは安心感が違うといいます。よく古い映画には、焚火の周囲で毛布にくるまって眠る旅人の姿が映し出されますよね。

やがて人類が集団を作り、ほかの集団と争いをするようになると、火は相手を制圧するためのものとしても使われるようになりますが、基本は大自然や人以外の生き物から身を守るためのものでした。

 

2.生活のための炎にありがとう

焚き火台 snow peak 肉

焚き火台で調理する

2つ目は、煮炊きやお湯を沸かすための熱源としての火へ感謝です。生のまま食べればお腹を壊すであろう生肉を、火を通すことによって安全な食べ物へと変えてくれました。寒い冬に体をあたためてくれるのも、火によって温度を上げられたお湯でした。今ではオール電化の普及によって、住宅内の熱源も火から電気へと変わってしまいましたが、震災など電気の供給が断たれた時には、やはり火に代わるものはありません。東日本大震災後、電気の遮断によって石油ファンヒーターが使えなくなり、石油ストーブが活躍したことは、まだ記憶に新しいですよね。

また家の中では、石油ストーブに取って代わりエアコンが主流になっていますが、エアコンの風だけでは部屋が乾燥してしまうために冬場は加湿器も使われています。石油ストーブはエアコンほどの威力はないですが、乗せたヤカンでお湯を沸かすことができます。部屋をじんわりと温めながら加湿することができる大変な優れものです。冬場はストーブの上で焼き芋もできますよね。

 

3.見つめる炎にありがとう

薪 焚き火 炎

見つめる炎に何を想う

3つ目は、キャンプでの焚火や暖炉など見つめる対象としての炎へ感謝です。都会暮らしの忙しさに心が疲れたとき、焚火の火を見つめると心が落ち着く、あるいは自分がリセットされるようだと多くの人が言います。暗い夜に薪をくべながら暖をとり、風に揺らぐを火を見て、いにしえの旅人たちは何を考えてきたのでしょうか。

美しい風景への感謝、旅することへの感謝、人生のこと、恋人のこと、家族のこと、人間という摩訶不思議な存在への洞察、死に対する恐怖、死後のこと、人生で成し遂げたいこと… 火はわたしたちに考える機会を与えてくれますよね。火を見つめ続けた旅人たちは口をそろえて言います。「人生に必要なものはそんなに多くないんだ」と。食べる物、住むところ、着る物、そして命があれば、この旅を続けることができると。組織の中での地位や名誉、カネ、権力、富、名声などは大自然の中では何の意味もなしませんよね。そんな当たり前のことに気づかせてくれ、現状への感謝をうながしてくれるのも焚火の炎です。

焚き火 snow peak

火の跡が残る焚き火台

最後に…

ここまでの長文をお読みくださいまして、本当にありがとうございます。
本記事では「炎にありがとう」と題し、生活の中にある炎を3つの切り口から掘り下げてみました。

  • 身を守るための炎にありがとう
  • 生活のための炎にありがとう
  • 見つめる炎にありがとう

人類の発展とともに炎の役割は増えて少しずつ変化してきましたが、豊かさがピークに達したと言われる現代では、その意義が過去に戻っているのかもしれません。山で、海で、満天の星空の下で、焚き火をしながら人類の発展と炎の関係について思いをめぐらせてみたいものですね。

以上、
「炎にありがとう」でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。